2016/05/07

易者身の上知らず(上)

占い師や予言者が自分のことが占えない、とはよく言われる。

それは自分の事を客観的に観察することが出来ず、
感情が直観や視野を曇らせるからというのもあるし、
自分自身に対して第三者的な立場に立って、
アドバイスをすることが出来ないというのも大きい。


また、占い師だからと言って、
人生の一大事から日常の些細な出来事に至るまで、
すべてを占いに頼り切っている人はいないし、
霊能者や透視能力者にしても同じで、
朝から晩までアンテナ立てて、感性を研ぎ澄まし、
あらゆる事柄に対して何かをキャッチしようなぞと、
常に非日常的な感覚で過ごしているわけではない。

もし、一日中そんな状態でいたら、
日常生活はままならないし、対人関係を築くのも難しく、
周囲からは変人だとか頭のおかしい人呼ばわりされ、
下手したら通報されてしまうようなハプニングと
トラブルを招いてしまうような事態も起こるかも知れない。


日常生活と仕事の時間というオンとオフを使い分け、
社会生活では一般市民としてモラルや法律を遵守し、
公序良俗のマナーやルールに添った人間関係を築き、
占いにしても霊能力にしても、
それ以外のスピリチュアリティな資質も、
あくまで何かを判断するときの観念の一つとして、
日常生活に活用していくに留め、
職業的場面において職能や知識を求められる時に、
最大限にベストを尽くして発揮するのが理想と言えば理想。

何故なら、今はそういう時代なので。

大昔や原始的文明みたいに、
巫女(シャーマン)やスピリチュアリティ性に特化した人物が、
自分の個性というか、そうした特徴的で鋭敏な感性を
24時間むき出しにして生活していたならば、
単なる狂人かイタイ人になってしまいますもの。
昔は。。。そういうのが許されたし、
歓迎された時代もあったわけだけど、今は21世紀ですから。


だから、オンとオフって大切。

実際、難しいなって思いますよ。

例えば、一日中死んだ人が視えたり、声が聞こえたり、
そんなのはとってもたまらないことだし、
生きている人の心の中の声とか欲望が判ってしまったり、
ああこの人はこうなるんだ、助からないんだとかとか、
アンテナ立てた状態でいて、会う人会う人から
色んな情報キャッチしまくっていたらば、
ノイローゼになって、正常な社会生活送れなくなります。


人が創りだす欲望の想念=エレメンタルはね・・・
キレイなものは少ないんですよ。
醜悪なものの方が圧倒的に多いのです。
とてもキレイな顔をしてにこにこ笑っている人でも、
皆に好かれている善い人と言われる人でも、
欲望はそれなりにあるわけで・・・

ものすごい悪魔のようなもの、妖怪のようなもの、
キメラのような恐ろしいもの、昆虫や爬虫類みたいなの、
排泄物の塊みたいなの、生ごみみたいなのとか、
ディフォルメ化された巨大な人の顔とか、身体の一部とか、
妄想の産物やら、その人が欲しい物質だったり、
それはそれはとても汚いモノがいっぱいいっぱいある。

とってもとっても気持ち悪いですよ。

四六時中オンモードで、こんなん見続けていたら、
神経衰弱して廃人になってしまう。

仕事じゃない限り、こんなの視たくないし、
冗談じゃないって思います。
みんな聖人君子じゃないんだから、
欲望のひとつふたつはあるし、
悪いこと考えたことがない人なんていないわけで、
くっつけてない人なんていないのだから、
こんなんくっつけているのが視えてしまったら、
引いてしまって、フラットに付き合えなくなります。



身内のことだって、友達やパートナーの人のことだって、
いちいちそんな情報が入ってきたり、視えてしまったりしたなら、
その人が言葉にしていること(建前)と視えているものの(本音)
のギャップの狭間で、平常心で関わることが困難になります。

そしてそれは同時に視られて(探られて)しまうほうにとっても、
しんどくなるし鬱陶しいことだと思うんですよ。

それが占いという予測方法を使っているだけにしても、
自分とのことをいちいち占われている、
すべてを占いで判断されているってのは、
相手にとっても面白くなく、重いなって感じる人もいるはず。

例えば、付き合う前とかに、
「彼は私に対して好意を持ってくれてますかね?
 脈ありかしら・・・?」
という程度の、アプローチしたいけど、
関心のない子にコクられるのもイヤだろうし、
どうなんだろう? アタックしてもいいかな?

みたいに・・・
相手の負担とか、そういうのを考えての占いだったらいざ知らず、

相手に直接聞けばいいようなことを猜疑心と執着心から、
あれやこれや占いに頼りまくって、本人の態度や言葉よりも、
占いの答えに影響されまくり、左右されすぎというのは、
痛いメンヘラだなあ、と引かれる要素になったりする。
(客観的意見が欲しくてちょっと相談してみたならいいけど、
何事も限度というのがありますので)

私が男だったら、絶対イヤですもん。




自分と関わる全ての人のこと(性格や人間性)、
その人との関係性や未来、生じるであろうトラブル
自分にとって得な人か損な人なのかetcetc...

そんなこといちいち占ったり、透視したり、
リーディングしたりなんだかんだやってたらきりがないです。
誰にだって本音も建前もあるし、
知られたくないこと・・・秘密もあるし、
気持ちだって状況だって刻々と変化している。

いちいち周囲の人、新しく関わる人を
そういう観点からチェックして見据えようとか構えてたら、
今の世の中、誰とも関われなくなってしまうし、
人間関係も日常生活もままならなくなってしまいます。



とはいうものの、そういうイイワケをしつつ、
最初にその人に会ったときに働く拒否反応や
自分に囁きかける本能の声や直観を無視した結果、
失敗してきたことは多々あるわけで、
その度に反省している私だったりしますが・・・。
(過去からまったく学んでないし)



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


話少し変わって、

ボディヒーリングやボディワークの職業の人、
直にお客様の身体に触れることの多い、
指圧や整体、アロマテラピーのトリートメントや、
足裏マッサージ、タイ式マッサージなど、
ハンドヒーリングに従事する人なんかは、

よく、
お客さんから「吸ってしまう」って表現を使うんですけど、
これは手を通じて邪気をもらってしまうことを言うんですね。

(ちなみに、昔ある占い師の人で、
たまたまクライアントさんの身体のある部分をタッチしたら、
インスピレーションが冴えたことから、
その方法をずっと続けてた人がいるんですが、
その方はそのせいか、体調を崩されてしまって、
顔もひどく変形するほど腫れてしまったそうです)

タイ式の人は、手だけでなく全身で密着するせいか、
日本に来ても、数年(1、2年)で病気になってしまい、
帰国する方が多いとも聞きます。

これはハンドヒーリングのリスクの部分で、
邪氣を吸った、と言えばそうなんでしょうけど、

邪氣だけではないかなってのもありますね。

お客さんがお持ち込みするエレメンタルを
そのままもらっちゃうことも原因ではないかと・・・

邪氣にしてもエレメンタルにしても非科学的なものになりますが。


病院に行くまでもないけれど、
ヘルスケア(民間療法)を必要としている状態にある人は、
実際問題、氣が淀んでいて、循環も悪くなっています。
そして、体内体外問わず、やっぱり陰の氣の強い、
ネガティブなエレメンタルをたくさん抱え込んでたりします。
それが病気の素にもなっているのだけれども。

邪氣を吸っただけだったら、外気に触れて、
太陽の光に当たり、気分転換もして、陽の氣を補充すれば、
体力気力ともに回復も出来るのだけれども、
たちの悪い厄介なエレメンタルをもらってしまうと、
その量や性質によっては簡単には離れていかないので、
ダイレクトに体調を崩して、長期的に悩まされるケースも。

なので、
他人の身体に直接触れるハンドヒーリングをしている人は、
それなりに自分のエネルギーフィールドを防御する習慣や
テクニックを身に着けておいたほうがいいかなって思います。
休日はアウトドアに出て、太陽に当たり、自然と触れ合い、
日常のことを忘れて笑って過ごす・・・とかね。
心のデトックスがものすごく重要かも知れない。



単なるカウンセリングだけの占いも、
心療内科や精神科、メンタルヘルスの場も、
相手の身体にこそ触らないのだけども、
似たようなことはあるんですよ。

精神科の先生なんかの場合、
病んでいる人を365人相手にしているせいで、
自分も引きずられて病んでしまい、
自分で自分に診断書や処方箋書いている先生、
多いって聞きますもん(友人がそっち方面の看護師)。


ええ、占いにしてもスピな職業全般に言えることですけど、
問題を抱えている人がクライアントさんとして来るから、
中には病んでいる人も少なからず。
で、前向きな気持ちや意図をもって訪れる人もいるけれど、
どうしても切羽詰まった状態にいる後ろ向きな人もたくさんいて、
問題を引き起こすネガティブなエレメンタルを、
その全身いっぱい、てんこ盛りに所有している人が、
訪れることになるので、
それらにやられることは避けられないリスクなんです。

また、スピリチュアリティを含んだ仕事って、
相手のカルマを一割はもらうことになるのが
逃れられないお約束で宇宙の法則でもあり。



・お客さんが持つ汚れた邪気
・「持ち込まれた」厄介で始末に負えないエレメンタル
・そしてそのお客さんのカルマの一割(借金の一割)


これはその人が単なる占い師でも透視能力者でも、
チャネラーでも、霊媒でも霊能者でも等しく発生すること。

霊が視えようが視えまいが、
邪氣やエレメンタルに敏感であろうが鈍感であろうが、
カルマの法則を知っていようが知っていなかろうが、
霊的な知識があってもなくても、

その人自身がお客さんから引き取ったモノの・・・
それらの存在を認識していようがいまいが、
その処理が出来ようが出来まいが、


もらってしまうことには変わりがない。

その人のレベルに合わせて、
「引き取るモノの量や質」が変わるということはないので。



そんな風に、決してキレイな仕事ではないというのが実状。

人によっては楽して儲けてるように見えるだろうし、
全然苦労も何もしていないように感じるかも知れないけど。


まぁ、だから・・・
知らず知らず消耗して命をすり減らしている人は多いし、
毎日様々なお客さんとたくさん出会うことで、
相手の邪氣を吸って、ネガティブなエレメンタルを
御裾分けされてしまって、自分の内に取り込んでいき、
段々と毒されていってしまう人は数えきれない。

体調を崩し、病になって寝込むくらいならいいけれど、
ネガティブなモノをどんどんと取り込んでしまったあげく、
当初その職業に就くことになった純粋な目的を見失い、
欲望の虜になってしまう人も。
下手をすれば元々優秀な霊媒であるがゆえに、
下位の霊的な存在につけ込まれ、段々と道を踏み外して
性格も人生も歪みきってしまう人もいる。

もともとそんな人ではなかったのに・・・っていう、
高尚な理想をもって、人助けのためにと、
真面目で素晴らしい素養を持った、
ハンドヒーラーにしても占い師にしても、
いつか何処からか黒さを宿すようになってしまうのは、
職業上のリスクゆえと言うべきか・・・



この道を選ぶ以上は承知するしかなく、
覚悟を決めることでしかないものの、

そうならないようにするためには、
厳しく己を律し続けるしかないんだとも痛感する。

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