2017/01/28

自立のための利用は依存にあらず

最近、「日本の神託カード」というのを買いました。
「神様カード」ではなく、「神託カード」のほう。

タロットカードは仕事道具でもあるので、
コレクションしていたこともありますし、
今も複数のデッキを所有しています。

確かに以前にも、
この手のメッセージカードを所有していたことはありますが、
実用的でないと思い、手放したことがあります。


でも、今回たまたまよく行くショップに置いてあり、
このような、御御籤的に引く、ポジティブッメッセージも、
時に人には必要かも知れないと思ったりして、
ひとつくらい手元にあってもいいかなと考えたのでした。

そうですね、友人が集まったときに余興になるし、
クライアントさんやGレッスンの参加者とか、
ワークショップとかそういう時になんか、楽しいかなって。

日本に住んでいるし、身近な日本の八百万の神様なので、
日々の暮らしを見直したり、
瞑想したときに内省や振り返りのヒントを得るのにもいいかなーと。

書いてあることが現実の自分の身に「起こる」ことだと、
そう信じ込むような未来予知的な使い方ではなくて、
一日一枚引いてみて、
そこに書いてあるメッセージやアドバイスを元に、

ちょっと自分の日常や行い、考えを振り返ってみる。
書いてある事柄について、瞑想して、考えてみる。

私の場合、そういった使い方をしています。


書いてあることが、真実であるか否か、
自分の身にこれから起きる「吉兆」であるか否か、

たぶん書かれている「いいこと」を拾い集めてたくて、
書かれている「いいこと」が自分の現実に現れる・・・と、
そう期待してしまうと、
人は自分が現実化したいことが書かれているカードなど、
望む答えが得られるまで何枚も引いてしまうのでしょう。

そんな風に予言めいた占いを期待してしまうと、
依存になりやすいのかも知れません。

引いたカードに「いいこと」が書かれていたら、
それで気分を良くして、その「良い気持ち」で
明るく日常を過ごせれば、たぶん運気もよくなるけど、
何か突然の棚ぼたがやってくる「吉兆」と信じて、
訪れる幸福に過剰な期待を抱くのがよくないのかなー。
それだと他力本願で。

だから、まあ こういうのは、
モノは使いようというか、付き合い方ひとつだなあ、と思います。

上手く付き合って、楽しく活用すればいいだけのこと。

書いてある内容に振り回されて消耗するか、
書いてあることについて考えて、我が身を振り返る時間にするか、

どう利用するか、だけなのだと思います。

所詮、使うのは人であり、
起きている出来事に意味付けをするのは、
いつだってその人の心の在り方次第なのですから。



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心理学にしても、占いにしても、
民間のボディヒーリングやワークにしても、
エネルギーヒーリングや、
スピリチュアルなワークやセッションにしてもそうです。
(学ぶことも含めて)

他力本願で、相手に頼って依存してしまうのと、
自分主体で利用するのとでは結果も異なります。

占い師やチャネラー、セラピスト、施療家が
自分の問題を解決してくれる・・・
この人にお願いすれば、奇跡が起きるとばかりに、
相手の能力にすがりついてしまうことから、
誤解や間違いが起こりやすいのだと思います。

「レイキのアチューンメントを受けたけど、
それで別に人生がよくなったわけではない」とか、
「○○さんに観てもらったけど、
言われたアドバイスは今の私には難しいし、無理。
結局、お金と時間の無駄だった」

みたいな。


でも、どんなスピリチュアルなセッションも、
クライアントさんが積極的に参加してくれないことには、
何も始まらないんですよね。

セッションというくらいですから、
クライアントさんとの二人三脚なので。

主役は、あくまでクライアントさんであって、
セラピーを提供するほうはナビゲーターであり脇役。
状況を説明する解説者にしかすぎません。

ヒーリングにおいて、
ヒーリングが成功するか否かというのは、
ヒーラーの能力というより、
クライアントさん側の問題が90%だと言われています。

セラピーとかもそうですね。

確かに心理療法やカウンセリングなんかでは、
話の誘導や質問の仕方、話を上手に聞けるか、
そうしたことも大きいんですけども。

でも、クライアントさんが自分の問題を丸投げで、
ただここに来れば何とかしてくれる・・・
といった他力本願的なスタンスでは、
どんな名人でも、その人の力になってあげられません。


クライアントさんの方で、
その方法、その相手のやり方が有益であると判断した上で、
自分が抱えている問題を解決するために、
その人の提供しているサービスを「使う」のだという意識で、
あくまで利用する側がきちんと自らの問題意識を持ち、
サービス提供者に歩み寄り、積極的な姿勢て取り組まないと。
そうじゃないとセッションの結果は出せないし、
その試みは成功しません。

こちらから何か言わなくても
相手が自分に必要なことは全部言ってくれるだろう・・・
と座っているだけだったり、

してもらえることを受け身にされるがままになっているだけで、
それだけで現実が変わることを期待するだけだったり、

このセッションを受ければ、すべての問題が解決するかも、
この人なら、自分の人生に奇跡の癒しをもたらしてくれるかも、
と・・・

結果だけを望んで、
奇跡や魔法の一振りやクスリを期待しても、

自分の人生に一発で利く、特効薬のような方法はないのです。

占いやスピリチュアルなワークやセラピーだけが、
世の現れた人生の問題、目には見えない問題を解決し、
その人を変え、見方を変え、生き方を変えるための、
すべての方法であり、唯一無二の、
たった一つの道というのではないように。

逆を言えば、これらは付き合い方、
どのように使うかといった利用の方法次第で、
自分を変え、視点を変え、人生を・・・そして運命(未来)を、
変えることの出来る道具であり方法となりうるのです。


自分が何を解決したいのか、どうしたいのか、
何をどうなりたいのか、ちゃんとそこが分かっていて、
そのためのアプローチの方法として、
どのやり方を選んで、そのやり方でどの範囲のこと、
どこまでのことを自分にしてあげようと思うか、
そのための自己投資(予算)をどうとらえるか、

各自の価値観で判断すればいいと思うのです。

自分の人生を変えるために、
人生上の問題を解決するために、
トラブルを引き寄せたり、人生を邪魔するものを
問題を引き起こす性格的な問題に取り組むために、

心理学や啓発セミナーにしたって、
スピリチュアルなことにせよ、
そうした場や方法を利用することを有益と思うか否か、

スピリチュアルなサービスに対して今お金を使うことが、
自分のこれからの人生にとって価値のあることと思うか否か、

自分でそれが信じられるかどうかだと思うのです。

もちろん、胡散臭い詐欺まがいなものもありますから、
情報収集も下調べも大切だと思います。
相手を信頼できるか、相性も図るべきですし。
誰かにとって、名医だったり、
素晴らしい人だと知り合いが推薦してくれたとしても、
自分にとってどうか、で判断するべきですから。


提供するサービス側の技量というよりは、
やはりクライアントさんのスタンスや心持ち、意志の在り方が、
そのセッションを成功させるか否か、
90割方決めているっていうのは、責任逃れと言われても、
実際のところ、そうなのは否めなかったりします。

自分で何かを見つけよう、相手から答えをもらおう、

そういう気づこうとする・・・
何かヒントを見つけよう、もらって帰ろうっていう、
貪欲な積極性がないと、
たいていクライアントさんは消化不良で返ることになるから。
(言ってもらいたい言葉を相手から聞き出すというのでなく)

だから、払ったお金が無駄になるか、
後でその人の人生に豊かさとして戻ってくるか否か、
それもまた、受けたクライアントさんが決めることになりますね。


もちろん、どんなセラピーもセッションも、
ヒーリングも何もかも、万能なものはありません。

だからこそ、自分の人生に責任を持ち、
自分の人生に積極的に参加していく姿勢が大事なのです。

その態度が結果を作ることになり、
受けたセッションが実になるかどうかを決めるのです。

というわけで、
自分がスピリチュアルなワークやセッションに頼ろうと思った時、
それが依存なのか自分の弱さなのかどうか迷いを感じたなら、

自分は自分が抱えるこの問題(悩み)を解決することに対して、
積極的に参加したいと思っているのか、
誰かに丸投げして救って欲しいと思っているだけなのか、

どうかそのあたりを考えてみて下さい。

自分が自立して、心身ともに健康になるために、
建設的な人生を生き、自分の人生や力を取り戻すために、
その方法の助けを得ようと思っているのであれば、

それは依存ではないでしょう。

病気になった人、怪我をした人が、
健康で自立した生活を営むために、
医療やヘルスケアのサービスやサポートを受けるのと、
何ら変わりがないのですから。

でもそうではなく、
その方法、サービスを提供してくれる人が、
自分の人生を良いものに換えてくれる、
そこに行けば、何かいいことがある、
お金を払ってサービスを受ければ、
自分の問題の大半が解決するに違いない

そんな風に思って受けようというのなら、
それは依存であり、中毒のようなものですから、
不健康な関わり合い方になり、
百害あって一利なしな結果になりやすいので、

そのサービスは受けるべきではありません。


自立して生きていく力を得るために、
自分で自分の問題を解決できるようになるために、
自分の問題を一人で解決できる自分になっていくために、
そのために意識を持って、利用するかどうかの違いです。

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